CASE STUDY: AUDI アイコニックなヒット曲の再デザインと音楽チャートへの進出

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Briefing

 

アウディのクリエイティブエージェンシーであるPhilipp&Keuntjeは、持続可能性をテーマにした ‘Tilted World(傾いた世界)’のCMキャンペーンに明確なビジョンを持っていました。それは、アイコニックな楽曲の歌詞を斬新な方法で解釈し、ストーリーを伝える先進的な映像を作り上げること。さらに、クライアントはその楽曲がCMキャンペーンを超えた枠でヒットすることを望んでいました。

そして、Elvis PresleyのA Little Less Conversationをベースにした映像と楽曲を制作することが決定されました。

私たちは、楽曲の著作権の使用交渉、音色とレコーディングアーティストの選定、フル尺のリリース戦略を担当しました。

 

Execution

 

コンセプトにとっての曲の重要性を考慮して、脚本がクライアントにプレゼンされる前に、エルビスの楽曲と同時にいくつか他の楽曲オプションの権利についても交渉しました。私たちは、著作権利者が現実的な料金でアウディに楽曲をライセンスする意思があることを確実にし、さらに他にその曲で広告キャンペーンを計画している人がいないことを明確にしたかったのです。

目標は、CMキャンペーンの枠外でも独自の展開を期待できる楽曲を制作することだったので、私たちは通常のCM音楽の作曲家ではなく、自分の名前で楽曲をリリースしているリアルなアーティストと作品を作り上げていく重要性を認識していました。10名のアーティストの参考音源とアーティストの背景を提示し、そのうちNEBBRA feat. The Great Escape、James Mercy、The Qemists、Robot Koch、Jungle。の5名をプロデューサーに選びデモを制作しました。

それぞれの解釈のデモ音源はこちら:

最終的にNEBBRAがこのキャンペーンに最適であることが決定されました。 CMバージョンとフル尺のリリースバージョンのファイナライズは、ベルリンの社内音楽プロデューサーであるMarc、フランスで楽曲をアレンジしたNEBBRA、ロサンゼルスでボーカルを録音したThe Great Escapeとのグローバルなコラボレーションとなりました。

最終の映像はこちら:

キャンペーンにタイミングを合わせて、この曲のフル尺版をシングルとしてリリースしました。

毎日何千もの曲がリリースされているため、アウディの音楽がキャンペーンメディアを超えて支持されることも確実にする必要がありました。 私たちはNEBBRAの新しいシングルをラジオ局に紹介することと、さまざまなテイストメーカーのプレイリストにトラックを売り込むことへの戦略的投資を行うことにしました。

 

Results

 

楽曲はShazamトレンドチャートで1位を獲得、他のいくつかのチャートでもトップ100に入りました。 Spotify、YouTube、Apple Music、その他のストリーミング全体で数百万再生、数千のラジオオンエアを達成。日本でも、J-WAVE TOKIO HOT 100の週間ランキングTop10入りを果たしました。フランスでは、発売後すぐに、世界最大のエレクトロニックミュージックレーベルの1つであるScorpio Musicでローカルにリリースされました。

この作品はNew York FestivalとADCグローバルのベストミュージックの最終選考に残り、Die Klappeで銀賞を受賞しています。

 

Learnings

 

有名楽曲は、ブランドにとって常に一長一短を併せ持ちます。これらはどのようなキャンペーンにも確実性、信頼性、そしてプレミアムな魅力を付加する効果的な方法である一方、有名楽曲が一つのブランドだけに独占権を与えることはありません。人気ヒット曲を独自の方法で再考したカバーバージョンは、そのカバーバージョンの有名楽曲がブランドの楽曲であるとオーディエンスに認識させるのに非常に効果的な方法です。運がよければ、ブランドキャンペーンをポップカルチャーの枠組みにまで浸透させることもできます。

 

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